腫瘍科

こんな症状はありませんか?

  • しこりができた
  • 食欲不振
  • 体重の減少
  • 元気がない

よくある病気について

01乳腺腫瘍

乳腺腫瘍は犬や猫の乳腺に発生する腫瘍で、特に未去勢の雌に多く見られます。犬の場合、乳腺腫瘍の約半数が悪性であるのに対し、猫では悪性の割合がさらに高くなります。早期発見が重要で、腫瘍は手術によって除去されることが一般的です。発見時の腫瘍の大きさや、悪性度、転移の有無によって治療法や予後が変わります。定期的な健康チェックと、乳腺組織の異常に対する早期の注意が、発見と治療の成功につながります。

02皮膚腫瘍

皮膚腫瘍は、犬や猫における最も一般的な腫瘍の一つです。良性のものから悪性のものまで多種多様で、脂肪腫、乳頭腫、肥満細胞腫、メラノーマなどが含まれます。腫瘍は皮膚の任意の部位に現れ、その性質は触診や組織学的検査によって評価されます。良性の腫瘍は比較的単純な手術で除去可能ですが、悪性腫瘍の場合は広範な手術や化学療法、放射線療法が必要となることがあります。定期的な皮膚検査と早期治療が、より良い結果につながります。

03リンパ腫

リンパ腫は、リンパ系の細胞ががん化することにより発生する悪性腫瘍です。犬や猫では比較的一般的ながんの一つで、リンパ節の腫大を初めとする様々な症状を引き起こします。内臓への影響もあり、特に猫では腎臓、肝臓、脾臓など、複数の臓器が関与することがあります。治療には化学療法が一般的に用いられ、多くの場合、病状の進行を遅らせることができますが、完治は難しいです。早期診断と治療開始が、予後を改善する鍵となります。

治療方法

腫瘍科系の病気治療は、病状と腫瘍の種類に応じて異なります。手術による腫瘍の除去、化学療法、放射線療法が一般的で、時にはこれらを組み合わせて行います。治療計画は、ペットの全体的な健康状態と予後を考慮して個別に策定されます。早期発見と治療開始が、最も良い結果を得る鍵です。

外科的治療法

外科的治療法では可能な限り腫瘍を物理的に取り除く手術を行います。この方法は、腫瘍が他の組織に広がっていない場合や、腫瘍が身体の機能に影響を与え始めた時に特に有効です。手術は、ペットの痛みを最小限に抑え、回復を早めるために最新の技術と鎮痛管理を用いて行われます。腫瘍の種類や位置によっては、完全な除去が困難な場合もありますが、その場合は他の治療法と組み合わせることで、ペットの生活の質を向上させることができます。

化学療法

化学療法は、薬物を使用してがん細胞を攻撃し、成長を抑制または殺滅する治療方法です。この治療は、腫瘍が手術で完全に除去できない場合や、がんが体内の他の部位に広がっている場合に選択されます。化学療法は、ペットによっては副作用を引き起こす可能性がありますが、現代の獣医医療では、これらの副作用を管理し、ペットの不快感を最小限に抑えるための方法が取られています。治療計画は、ペットの全体的な健康とがんの種類に基づいて個別に作成されます。

免疫細胞療法、樹状細胞療法

どうぶつには、がんを自分で治そうとする免疫力(血液中のリンパ球)が備わっており、体内にできたがん細胞を攻撃して死滅させます。免疫細胞療法は、自分の血液中のリンパ球を体外で培養し増やして、それを体内に戻してがん細胞を攻撃させます。樹状細胞療法は、樹状細胞(免疫細胞の一種)にすりつぶしたがんの細胞を取り込ませて、リンパ球(がんを攻撃する細胞)に特定のがんを攻撃するように教え、特定のがんを攻撃、死滅させます。自己のリンパ球や樹状細胞なので重篤な副作用がありません。全身療法でがんの進行を止める、手術後の再発、転移を予防する事に期待が持てます。

光線温熱療法

光線力学療法は、光観光剤(ICG)を静脈内投与、もしくは腫瘍内に直接投与し、特定の波長の光線をあてる事により、腫瘍内の光観光剤が活性化され、細胞障害のある活性酸素を産生し、がん細胞を死滅させます。光線温熱療法は、がんの細胞の生存温度の上限(42度)と、正常細胞の上限(45度)の差を利用して、がん細胞のみを死滅させる治療方法です。

治療の流れ

STEP01

初めての来院時
ペットの全般的な健康状態を把握するため、綿密な問診と身体検査を行います。これには、腫瘍の存在やその他の関連症状についての確認が含まれ、必要に応じて初期の診断計画が立てられます。

STEP02

病理検査後の提案
病理検査を含む各種検査の結果を踏まえ、ペットの状態に最も適した治療オプションを提案します。この段階で、治療の利点とリスク、予想される結果について詳細な説明を行い、飼い主様と共に治療方針を決定します。

STEP03

治療の開始
飼い主様と合意した治療計画に基づき、手術、化学療法、放射線療法などの治療を開始します。治療中はペットの快適さと安全を最優先に考え、定期的に進行状況を評価し、必要に応じて計画を調整します。

STEP04

治療終了
治療が完了し、ペットの状態が安定したら、最終的な健康チェックを行い、今後の健康管理や再発防止策についてアドバイスを提供します。継続的なケアや定期検診の重要性についても説明します。

料金表

外科手術、抗がん剤治療は腫瘍によって料金が大きく異なりますのでご相談ください。

初診 1100円
再診違う科でも一度当院を受診された方はこちらでご案内します 550円
細胞吸引手技+塗抹染色 3300円~
外注細胞診 5500円
組織切除生検 5500円~
外注病理検査 12100円
レーザー腫瘤蒸散 5500円~
血液検査 採血 550円
CBC 1210円
生化学検査1項目 605円
CRP 1210円
超音波検査 2200円~5500円
光線温熱療法 2420円
光線温熱療法インドシアニングリーン使用 4400円

※表示価格はすべて税込です

alpha DC(犬のみ)

1日目(来院)
  • 採血(10〜12ml)
  • 細胞分離、培養開始
2日目
  • a-GalCer添加
    (細胞を活性化)
8日目(来院)
  • 細胞回収、投与
    (次の培養を開始する場合は採血も)

※4回程度の実施を推奨(以下のような方法があります)

  • 1週間おきに4回
  • 1週間おきに2回→1ヶ月あけて再び1週間おきに2回
1日目費用
alpha DCキット(送料込み) 60500円
診察料 550円
採血 1100円
血液検査(CBC、塗沫検査) 3410円
合計 65560円
8日目費用
診察料 550円
入院(体重によって変わります) 1375円〜2200円
血管確保・留置 1430円
細胞投与料 6050円
合計 点滴投与の場合 9405円〜10230円
局所投与の場合 6600円

※表示価格はすべて税込です

DC-CAT

1日目(来院)
  • 採血(18~20ml)
  • 細胞分離、培養開始
8日目
  • 感作(腫瘍細胞が必要)
  • 細胞継代
15日目(来院)
  • 細胞回収、投与
1日目費用
DC-CATキット(送料込み) 77000円
診察料 550円
採血 1100円
血液検査(CBC、塗沫検査) 3410円
合計 82060円
15日目費用
診察料 550円
入院(体重によって変わります) 1375円〜2200円
血管確保・留置 1430円
自動点滴 2420円
リンパ球・樹状細胞投与 3630円
合計 9405円〜10230円

※表示価格はすべて税込です

ADSC(犬)

1日目

脂肪幹細胞採取
初回培養

15日目

継代1回目
投与1回目

22日目

継代2回目
投与2回目

29日目

投与3回目

初回費用
ADSC脂肪幹細胞培養キット 56650円
脂肪採取 ご相談ください
合計 56650円※別途脂肪細胞採取の料金がかかります
1、2回目投与(15、22日目)費用
ADSC継代培養キット 51700円
診察料 550円
血管確保・留置 1430円
入院(体重によって変わります) 1375円〜2200円
脂肪幹細胞投与 6050円
合計 61105円〜61930円
3回目投与(29日目)費用
診察料 550円
入院(体重によって変わります) 1375円〜2200円
脂肪幹細胞投与 6050円
合計 7975円〜8800円

※表示価格はすべて税込です