肥満・体重管理について
2025.02.15/
疾患ブログ
「最近、うちの子がちょっと太り気味かも?」そう感じることはありませんか?
犬や猫の肥満は、ただの体型の問題ではなく、関節疾患・糖尿病・心臓病などの深刻な病気を引き起こす原因となります。
日本のワンちゃんネコちゃんは69%肥満という報告もあります。
丸くて可愛いという風習がありますが実は肥満かも?
この記事では、犬や猫の肥満の原因・リスク・予防方法を詳しく解説し、健康的な体重管理のポイントをお伝えします。
「もしかして、うちの子も?」と感じたら、ぜひ最後までお読みください!
■ワンちゃんネコちゃんの肥満とは?定義と判断基準
そもそも肥満って?
犬や猫の肥満は、適正体重の15~20%を超えた状態を指します。
ただし、「体重が重い=肥満」とは限りません。
獣医師が肥満を判断する際には、「ボディコンディションスコア(BCS)」という基準を使います。
これは、見た目や触ったときの体型を9段階または5段階で評価する方法です。
簡単チェック!ボディコンディションスコア(BCS)
- BCS 1~2(痩せすぎ):肋骨や背骨が浮き出ている
- BCS 3(理想体型):肋骨に軽く触れ、腰にくびれがある
- BCS 4~5(肥満):肋骨が触りにくく、腰のくびれがなく、お腹が垂れている
🐶🐱 チェック方法:愛犬・愛猫のお腹や肋骨周りを触ってみましょう!
・肋骨がすぐ触れる → 痩せ気味
・肋骨が少し感じられる → 理想体型
・肋骨が触れない → 肥満の可能性
■犬や猫の肥満が引き起こす健康リスク
①関節や骨への負担が増加
肥満の犬や猫は、関節に余計な負担がかかり、関節炎や椎間板ヘルニアを引き起こしやすくなります。
以下の犬種は、特に注意が必要です。
●チワワ・トイプードルなどの小型犬 → 足の関節に負担がかかります
●ダックス・コーギーなどの胴が長い犬種 → 腰への負担が大きいです
また、「最近、散歩を嫌がる」「階段を上りたがらない」などの変化があれば要注意です!
②糖尿病や高血圧のリスク
過剰な脂肪がインスリンの働きを阻害し、糖尿病のリスクが高まります。
特に肥満による糖尿病になりやすい動物
●猫(肥満の子はリスク4倍!!)
●シュナウザー・柴犬 →遺伝的に糖尿病になりやすいです
③歯周病の悪化
肥満の犬や猫は、歯周病になりやすいことをご存じですか?
脂肪が多い食生活を続けると、歯に汚れがつきやすくなります。
さらに、運動不足や代謝の低下が重なることで、歯周病の進行スピードが速まるのです。
歯周病が悪化すると…
☑ 口臭が強くなる
☑ 歯の痛みで食欲が低下
☑ 心臓病・腎臓病のリスクが上がる
■太る原因とは?
原因1:食べ過ぎ(カロリー過多)
小さなおやつ1つが、ご飯1食分のカロリーになっているかも?
【例:犬用クッキー1枚(30kcal) → 小型犬の1食分に相当】
原因2:運動不足
・室内飼いの猫は特に運動量が少なく、肥満になりやすい
・散歩時間が短い犬も太りやすい
■犬や猫の肥満予防と健康的な体重管理方法
①適切な食事管理
- フードの適正量を守る → 獣医師と相談して適量を決定!
- 低カロリー・高タンパクのフードを選ぶ → 筋肉を維持しながら減量
②適度な運動を取り入れる
●犬の場合
・1日30分~1時間の散歩
・おもちゃを使った遊び(ボール遊び、かくれんぼ)
●猫の場合
・キャットタワーを設置して上下運動を促す
・ねこじゃらしやレーザーポインターで遊ぶ
まとめ|健康診断で愛犬・愛猫の肥満をチェック!
「うちの子、太りすぎかも?」と思ったら、早めの対策が大切!
森の樹どうぶつ病院では、肥満チェック・食事指導・歯周病対策まで、総合的な健康管理を行っています。
愛犬・愛猫の健康を守るために、まずはお気軽にご相談ください!
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