糖尿病性ケトアシドーシス
2024.11.25/
疾患ブログ
こんにちは、熊谷市の森の樹どうぶつ病院と江南森の樹どうぶつ病院です!
糖尿病性ケトアシドーシスについてお話ししたいと思います。
糖尿病性ケトアシドーシスとは、糖尿病の急性合併症で、もっとも緊急性の高いものが糖尿病性ケトアシドーシスです。肝臓でケトン体が産生され、血液が酸性化(アシドーシス)した状態で、治療が遅れると生命に関わります。
<症状>
多飲多尿
体重減少
元気消失
嘔吐
下痢
昏睡 など
<診断>
血糖値が400〜500mg/dl以上
電解質の異常(低Na、低K、低Cl)
血液ガス検査:アシドーシスや重炭酸の低値
尿検査:尿糖、尿ケトン体が出現
<治療>
※基本的に入院治療になります
①電解質、リンの補正
血管を確保し、輸液での治療になります。
時間をかけて補正する必要がありますので、頻回に血液検査を行います。
②インスリンの投与
自分で食べられるようになるまで、インスリンは点滴で補います。食べられるようになったら筋肉内注射になります。
③血糖値のモニタリング
1〜2時間ごとのモニタリングが必要になります。
フリースタイルリブレの装着や簡易血糖値測定キットを用います。
フリースタイルリブレは装着すると2週間専用の測定器をかざすことで採血することなく血糖値を測定することができストレスや手間を軽減できます。スマートフォンとの連携で血糖値曲線を作成、血糖値の上がり下がりを目視できます。糖尿病性ケトアシドーシス時などの血糖値を細く測定したい場合に重宝します。
簡易測定キットは血糖値を測定したいときに小さな針で出血させ血糖値を測定します。ケトアシドーシスを脱し糖尿病維持期の管理に役立ちます。
糖尿病性ケトアシドーシスは、緊急性の高い疾患です。罹患の恐れがある場合にはお早めにお近くの病院へご相談ください。