マラセチア皮膚炎のシャンプーについて
2024.05.04/
疾患ブログ
こんにちは、熊谷市の森の樹どうぶつ病院と江南森の樹どうぶつ病院です!
今回はマラセチア皮膚炎の具体的な治療についてお話したいと思います。
<シャンプーをしましょう>
使うシャンプー:マラセブシャンプー(薬用)
使う量:手のひら1枚に対して500円玉1枚分使用
*量が少ないと効果がさがります
洗浄回数:週2回
⑴ブラッシングで余計な毛を取り、毛の絡みをなくしましょう
⑵微温湯の前洗いで角質やフケを取り除きましょう
頚部腹側、脇、内股、指の間は特に注意深く行います
⑶手で伸ばしたシャンプー液を泡立てたり薄めたりせず、
皮膚に塗布するように洗浄します
*症状の重い部位から始めましょう
*ゴシゴシ擦ると皮膚を傷めるので優しく行いましょう
⑷微温湯で後洗いをしっかり行いましょう
*シャンプー剤が残ると炎症や痒みの原因になります
⑸タオルドライをしましょう
ドライヤーを使用する場合は低温、30cm以上離してください
<薬を使いましょう>
薬は獣医師の判断の元、選択させていただきます。
抗真菌薬
⬜︎ イトラコナゾール
抗炎症薬/痒み止め
⬜︎ プレドニゾロン
⬜︎ シクロスポリン
⬜︎ オクラシチニブ
⬜︎ ロキベトマブ
外用薬
⬜︎ ステロイド
⬜︎ 抗真菌薬
<基礎疾患を探しましょう>
皮膚のバリア機能が落ちたり、脂漏が増える原因を探り治療の助けと再発防止をします。
⬜︎ 季節性(高温多湿の環境因子)
⬜︎ 甲状腺機能低下症
⬜︎ 性ホルモン失調症
⬜︎ 犬アトピー性皮膚炎
⬜︎ 食物アレルギー
⬜︎ 本態性脂漏症
⬜︎ 外部寄生虫
マラセチア皮膚炎はご自宅でのケアもとても大切です。
ご家族のご協力のもと正しく治療をし辛い皮膚炎から快方できるように努めさせていただきます!